
【中国で生活はじめる?】中国の医療の現場はどうなっているのか
ちょっと深刻な内容です。この内容だけで本が書けるほどです。
日本の医療は水準が高く、病院で待たされたとしても
せいぜい1時間くらいでしょうか…いやもっと…?
中国ではその日に診てもらうためにはそれなりの努力が
必要です。
例えば、朝3-4時には並んで整理券をとったり
ある程度のお金を用意し、整理券を売っている人
(日本で言うダフ屋)にお願いしたり
といった感じです。
医療の技術的な面は詳しくは分かりません。
はっきり言えるのは、少なくとも
日本ほどのものはありません。
北京で仕事をしていたときに
日本人の同僚が亡くなったという事実があります。
私は、彼が目を覚ますかもしれないと信じ
その時にいた何人かでシフトを作り
病棟の待合室で、8時間交代で待機しました。
いわゆるICUで意識不明で寝ている彼を応援しながら
その緊迫感の中で
医療の水準について本当に考えさせられました。
医療技術の水準は分かりませんが、安心して
安全な治療や医療サービスを受けられるのは
日本しかないと確信しました。
日本とは違い、中国では患者に使う薬品などは
付き添っている者が別の購買部のようなところに
買いに行かなければなりません。
医師や看護師が使うお薬など我々が買いに行きます。
何か治療を施す度に、契約書を読み、内容を理解し
サインをしなければなりません。
病状のランクがあるラインを超えると
医師がどんな治療を施すかを医師自身が判断し
第三者が何も言えない状況になります。
血液検査は、その病院でできないと言われれば
別の血液検査センターまで依頼しに
行かなければなりません。
タクシーで30分くらいの移動です。
結果が出る時間に、取りに戻らなければなりません。
日本では考えられません。
そんな風に行ったりきたりを繰り返している時間が
もったいなく、本当はもっと早くきちんと対応していれば
あるいは、日本で起こっていたら
彼は生きていたかもしれない…
そう思うと、悔しい気持ちで胸があふれます。
ただ、これは中国に限ったことではなく
「日本の医療水準が高すぎる」だけだと理解しています。
同じように世界には医療の分野で
医師・看護師、薬品・器械などリソース不足の問題や
定着した医療施設不足の問題があります。
安心・安全な水へのアクセスが
ない場合もあります。
私は医師ではありませんが、実業家として
こうした問題に色々な角度から関わってきました。
中国には古くから伝わる「中医学」というものがあります。
イメージとしては「漢方医学」や
「鍼灸」、「整骨」などがこれにあたります。
が、残念ながらかなりの部分で謝った形で
日本に伝わってしまっているのが現状です。
中医学は予防医学のひとつです。
例えば、
冷たいものを飲んで身体を冷やさない、などです。
私もかつてはそうでしたが
日本人は身体を冷やしすぎです。
夏の冷えたビール、アイスコーヒー、などです。
冬のこの時期は、「常温の水ですら」身体には
インパクトがあります。
「お水をたくさん飲めば良い」というのも
人によっては良くない場合もあり
私の場合、腎臓の働きが強くないので
逆にお水を飲みすぎると良くありません。
こうした中医学を正しく伝えるために
2015年に中国・北京市と天津市で3店舗以上の展開に
成功している中医師と投資家、日本の医師達、そして弊社で
病院(中医クリニック)の日本拠点立ち上げを行いました。
日本法人設立から、医師招聘・採用、不動産契約・内装、
保健所への手続き、など挙げればキリがありませんが
1年以上かけて、お手伝いさせていただきました。
西新橋で虎ノ門近くに構えるこのクリニックでは
多くの患者様に本物の中医をしっかりと提供しています。
彼の死をきっかけに、価値観と考え方が変わり
大切な生命を守るため、日々尽力しています。
彼が私達に残した大切なものを今でもちゃんと握り締めています。
中国の病院の急患受付です。